Official髭男dism『Sharon』考察‐理想と現実を投影した神曲だった!

音楽
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こんにちは。

今回はOfficial髭男dismの新曲『Sharon』という曲の歌詞について、全てではないですが一部考察をしていこうと思います。

髭男は2023年にボーカルの藤原さんがポリープとなってしまって以来活動を停止してきており、2024年後半から待望の完全復帰ということでアルバムリリース&アルバムツアーが発表されました!

この『Sharon』はそのニューアルバム『Rejoice』に収録される新曲かつドラマ「マウンテンドクター」の主題歌として書き下ろされた曲です。

「SOUL SOUP」以来の久しぶりの新曲ですが、いきなりものすごい曲を披露してきました。

転調も目まぐるしく、一音一音のこだわりも聴いていてものすごく感じられる曲となっていますが、その中でも今回は歌詞の一部分に着目して意味を考察していこうと思います

良かったら最後までご覧いただけると嬉しいです!

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Sharonは何を歌っている?

まずこの「Sharon」という曲が何を歌った曲なのかということです。

わたしはおそらく、「家に帰ること」をテーマとして「家族愛」を歌った曲だと思います

曲の中で出てくる「ドアを開ける」「扉を開く」といった動作は帰宅するときに家の扉を開ける動作を表したものだと思われます。

また楽曲中で「あなたがいなくちゃ何もないのと同じ」と歌われていたりと、家族の大切さに関する描写が多いです。

個人的には最近の髭男の曲に多いように感じるのですが、いわゆる若い人の「恋愛」というよりは、それよりも「家族愛」や「愛情」といった大人世代の愛を歌う曲が多くなっているように感じます。

特に今回の歌は、ファンの方も述べている方がいますが、藤原さんの奥さんへの想いがこもった歌ととっても間違いではないように思えます。

恋愛というよりは、すでに結婚したパートナーに対して感謝を伝えるような曲のように感じます。

では具体的に歌詞について触れていこうと思います!

「溢れだしそう」の対比

まず初めに取り上げたいのは、1,2番で対比のような形で歌われている「溢れだしそう」という表現。

1番では

「寂しい」と告げることさえ躊躇ってたあなたには

「溢れ出しそう」を溢れ出さしてほしいんだ

Official髭男dism, Sharon

と歌われています。

なかなか早くに帰ってくることがなく「寂しい」気持ちが募っていく「あなた」。

そんな気持ちが「溢れ出しそう」と表現されているわけですが、裏を返せばまだ溢れださないように我慢しているということ。

ただ寂しく感じていると表現するよりも、「溢れ出しそう」と表現することであなたが寂しい気持ちを何とかみせないように我慢していることまでもをほのめかしているのは、流石は髭男といったところです。

さらに言えば、溢れ出しそうということは本当にギリギリのところまで感情が溜まってしまっているということでもあります。

ただ寂しい気持ちがあるだけでは、溢れ出しそうなほどにはなりません。

つまり「あなた」は寂しい気持ちが溢れ出しそうになるほど溜まっていて、かつそれをまだ表に出さないように我慢しているということではないでしょうか。

たった一語からここまで想像を膨らませることができてしまうあたり、ものすごい歌詞ですよね。

そして話題は2番の部分へと移ります。

2番では

「寂しい」と告げることさえ躊躇ってたあなたから

「溢れ出しそう」を溢れ出さしたのは僕なのに

Official髭男dism, Sharon

と歌われています。

同じような単語を使った歌詞ですが、1番とは状況が大きく異なるのが分かるでしょうか。

1番では溢れ出しそうな感情をまだ出さないで堪えていました。

ですが2番では「溢れ出させ」てしまっています。

つまり、「あなた」が我慢できずに寂しい気持ちを溢れさしてしまったことがうかがえます。

しかもその前で「寂しいと告げることさえためらっていた」と歌われていることから、普段は寂しいとすら言わない「あなた」がまさかの感情を表に出してしまったという非常事態が想像できます。

いつもは感情を包み隠す「あなた」が決壊するほどに「僕」は「あなた」を追い詰めてしまったという公開すら感じるような部分です。

この「溢れ出しそう」のフレーズは、1番から2番にかけてほんの少し表現を変えただけで二人の心情が大きく変化していっていることが表現されていて、Sharonの中でも特に特筆すべき部分のように思えます。

理想論で終わらせない2番

Sharonでは全体を通して家に帰ることフォーカスされています。

その中でも2番の始めの

とはいえ暮らしとは理想よりずっと忙しなく

Official髭男dism, Sharon

という部分の歌詞はとりわけ取り上げたい部分の一つです。

多くの社会人の方に響く歌詞なのではないでしょうか。

1番で早く帰ることの大切さ、待ちわびる家族のつらさを表現し、1番を聞いた段階では「早く帰る」以上に大切なことはない!と聴いている人たちに印象付けたと思います。

そのうえで2番でいきなり「理想よりずっと忙しなく」と現実を突きつけています

この2番で現実を見せる流れが、本当に天才だなと感じます。

1番だけ聞くと理想論のような歌詞ですが、2番でしっかりと理想とは違う現実に触れることで、より曲全体が架空の世界ではなく現実の世界を表していることを痛感させられるように感じます。

どうしても普通に曲を書くと理想論ばかりが先走ってしまって、きれいごとだけを並べた曲になってしまいがちです。

ですが、髭男はしっかりと現実の描写を持ってくることで理想だけではない現実も見せてくれています。

このような面が髭男が多くの人に聞かれている理由のようにも感じます。

このSharonでもしっかりとそれが表れていて、髭男らしさを感じられる一面となっています。

鞄は何を指している?

続いて、このSharonという曲では、何回か「鞄」という言葉が登場します

1番では

やっと軽くなったカバンを肩に掛けて

子供の声飛び交う道 寝不足らしくもない早歩きで進む

Official髭男dism, Sharon

2番でも

すぐに鞄の中重くなって要領の悪さに我ながらに呆れる

Official髭男dism, Sharon

と鞄が出てきます。しかも「カバン」と「鞄」と漢字カタカナで表現方法が変わっている点も気になります。

私の勝手な考察にはなりますが、鞄が何を指しているか分析してみたいと思います

1番の「カバン」

1番では「やっと軽くなった」と表現されています。

カタカナで書かれた「カバン」という言葉からも、どこか軽快な感じが感じられます。

ここでのカバンはそのまま仕事で使うカバンを指しているのではないかと思います。

1番で出てくるカバンは、歌詞の序盤で特にほかに想起させられるものもないです。

カバンが軽くなった→やるべき仕事が終わったといった単純な因果関係としてとらえていいように感じます。

2番の「鞄」

2番は「すぐに鞄の中重くなって 要領の悪さに我ながら呆れ」といった形で使われています。

こちらの鞄にも1番と同様に仕事で使うカバンを指しているのは間違いないでしょう

1番で軽くなったと表現され2番で重くなると表現されているところからも対比構造がとられているのは確かです。

ただ、もう一つこの鞄は物理的な鞄以外にも、たくさんの仕事を抱えて疲弊する「僕」の様子も表しているように感じます。

理想通りにいかない暮らしを送る「僕」。本当は早く帰りたいのに、鞄の中はどんどん重くなって帰れなくなっていく。

このように疲弊し、心が重くなった「僕」の姿と重くなった鞄を重ね合わせられるようにも感じます。

理想だけでなく現実も突き付けてくれる髭男の新定番曲!

今回の記事では、短くはありましたがOfficial髭男dismの『Sharon』の歌詞のすごいところについて考察させていただきました。

長い休止期間明けの楽曲となりましたが、前までと変わらない出来の素晴らしい楽曲でした!

理想だけでなく現実も語る歌詞、心にしみわたります。

これからも髭男の新曲を楽しみにしていきたいと思います。

まずはnew albumのRejoiceですね!またすごい歌詞などありましたらこちらで解説していこうと思います。

今回はご拝読ありがとうございました!

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