薬屋のひとりごと三話「宮中の天女」の考察&解説【科学的な視点から】

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こんにちは。

この記事では「薬屋のひとりごと」(ビッグガンガン版)3話「宮中の天女」について解説及び考察をしていこうと思います。

今回も猫猫は様々な科学的知識を使って媚薬を作っていきましたが、その工程で少し気になる点を抱いた人もいると思います。

そのような点についてしっかりと解説していこうと思います!

ぜひ最後まで、マンガを復習しながら読んでください。

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三話「宮中の天女」 あらすじ

簡単にあらすじを復習していこうと思います。

二話の最後に、壬氏は猫猫に向かって媚薬は作れるかと尋ねます。

時間と材料と道具さえあれば、準じるものは作れますといった猫猫は、壬氏の部下と思われる高順に連れられて薬剤室に行きます。

そこには大量の薬の材料があり、猫猫は早速媚薬を作り始めます。

猫猫はチョコレートを媚薬として作ろうと考えました。

夜食として用意したチョコパンが玉葉妃の侍女に食べられてしまうというハプニングはあったものの、無事に媚薬は完成するのだが…

といったあらすじでした。

チョコレートは媚薬?

引用:薬屋のひとりごと1巻より

まず、なぜ猫猫はチョコレートを媚薬として選んだのでしょうか。

今ではチョコレートといえばそこまで特別なものでもなく、日常的にお菓子として食べますよね。

確かに材料の関係から少し嗜好品のような感じはしますが、媚薬というイメージはないと思います。

本当にチョコレートは媚薬として機能するのでしょうか?

実はもともとチョコレートは媚薬として使われていた

衝撃の事実なのですが、実はチョコレートはもともと媚薬としてアメリカ大陸などで用いられていたそうです。

マヤ・アステカ文明の王様や戦士は毎日50杯ものチョコレートを強壮剤として飲んでいたという記録が残されています。

もともとチョコレートは固体というよりは液体で飲まれていたようです。

マヤ・アステカというと15~16世紀の国です。

そのころにはチョコレートの印象が今とは全く違ったとは驚きですよね。

参考サイト

チョコレートは媚薬としての効果があるのか?

ここで問題になるのが、実際にチョコレートは媚薬としての効果を持っているのかという点。

研究によると、チョコレートにはフェニルエチルアミンという恋愛感情を引き起こす物質が含まれているようです。

ただ、実際には濃度が低くてほとんど作用はないそうです

しかしながら、現代の私たちはチョコレートに慣れていますが、昔の人は別です。

このフェニルエチルアミンという物質の効果に限らず、大量の糖分による血糖値上昇なども相まって、媚薬としての効果があった可能性はありそうです。

参考サイト

チョコレートの作り方

作中で猫猫がチョコレートを作っていましたが、みなさんチョコレートの作り方は知っていますか?

この話で改めて作り方が出てきたので、現代のチョコの作り方についても簡単に調べてきました。

1.カカオを粉末状にする

引用:薬屋のひとりごと1巻より

チョコといえば原料はカカオですよね。

実際に使われているのはカカオのうちでもタネの部分になります。

この部分をまずは粉末状にします。

2.カカオバターやミルク、砂糖などを混ぜ合わせていく

引用:薬屋のひとりごと1巻より

カカオだけでは苦くて食べれたものではありません。

そこでミルクや砂糖などを入れて甘みやミルクのまろやかさを加えていきます。

また、固形に固めるために油分もここで投入します。

3.練りこんで余計な水分をとり、かき混ぜながら温度調整

ここからはひたすらに混ぜていきます。

余計な素分を飛ばし、熱気もとります。

4.型に流し込んで、冷やし固める

程よいペースト状になったら、型に流し込んで冷やして完成です。

こう見ると結構手間がかかっているのがわかると思います。

それと同時に、これをひとりで行った猫猫はスゴイですよね

素焼きの水瓶で冷却できる仕組み

猫猫は今回素焼きの水瓶を用いて簡易的な冷蔵庫を作っていましたよね。

本当に素焼きの水瓶で冷蔵庫なんて作れるのか疑問ではないですか?

この冷却は、科学的な仕組みを用いて実現されています。

結構面白い原理なので解説していきます。

気化熱を利用した原理

この水瓶に水を入れて冷却する仕組みは、気化熱というものを利用しています。

気化熱というのは、液体が気体になる(いわゆる水だと蒸発)時に奪われる熱のことです。

実は、液体が気体になるときには周りの熱を奪いながら気体になっているのです。

あまり信じられないかもしれませんが、実は打ち水などはその原理をそのまま使っています

打ち水をして蒸発した水が、周りの熱を奪うことで周りが少し涼しくなっているのです。

今回の水瓶の仕組み

今回は水瓶が素焼きであることがキーポイントです。

素焼きの素材は水を蒸発しやすいため、中に少々水を入れると、活発に蒸発します。

そこで冷えた空気が瓶の中に溜まってきます。

ふたをして中に冷やしたいものを浮かせておけば、勝手に冷却されるというわけです。

引用:薬屋のひとりごと1巻より
引用:薬屋のひとりごと1巻より

実はエアコンもこの原理

実はエアコンの冷房も同じく気化熱を用いて冷却されています。

エアコンでは水よりも気体になりやすい物質を使って、同じように蒸発させたときに冷えた空気を送風して部屋を冷やしています。

つまり、水瓶の冷却も打ち水で涼しくなるのもエアコンで部屋が冷えるのもすべて同じ気化熱の原理を使っているということです。

参考サイト

壬氏が媚薬を頼んだわけ

引用:薬屋のひとりごと1巻より

最後に少し考察を。

壬氏は猫猫に媚薬を頼みましたが、なぜ頼んだか考えましたか?

ただ単に猫猫の能力を図るためなら、ただの薬を作るように命じてもよかったわけです。

あえて媚薬を頼んだからには、どこかで使う予定があったのだろうと推測した方が理にかなっています。

しかしながら、この話ではそれ以上の情報は載っていないので、これ以上は考察できません。

次回以降でまた触れられるのではないでしょうか。

実は次回の四話「月下の幽霊」と大きくかかわっています。

マンガを持っている方はぜひ読んで関連性を考察してください。

三話「宮中の天女」解説・考察

今回は薬屋のひとりごと三話「宮中の天女」について考察と解説をしていきました。

薬屋のひとりごとは読んでいて勉強になる点も多いですよね。

壬氏についての考察はここからまだ新情報がありそうな予感がします。

次回の考察もお楽しみに!

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