『冬と春』は春の概念を変える一曲!【歌詞の意味解釈】

音楽
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今回はback numberの新曲「冬と春」の歌詞の意味を私なりに解釈していこうと思います。

冬はともかく春と言えば華やかなイメージですが、この曲を聴いた後では春ですら悲しい季節のように感じさせるような、そんな春のイメージをガラッと変えるような曲に感じました。

楽器構成もシンプルで歌詞が際立つような演奏となっていて、歌詞が心に響いた方も多かったのではないでしょうか。

私なりにではありますが、そんな歌詞を考察して解釈していこうと思います!

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歌詞解釈

1番からラストまで順を追って解説していこうと思います。

一部だけ見たい方は目次から飛んでください!

1A

私を探していたのに 途中でその子を見つけたから

そんな馬鹿みたいな終わりに 涙を流す価値は無いわ

back number, 冬と春

イントロなしでいきなり始まるAメロ。

Aメロを聴いただけでもこの曲の示す情景が浮かんでくるような、イメージしやすい歌詞になっています。

「途中でその子を見つけたから」というフレーズから、この曲は失恋した後の話だと分かると思います。

「私を探していたのに途中でその子を見つけたから」の歌詞から、以前は恋人同士だったが相手が別の子に惹かれて別れてしまったといったシーンが想像できます。

そのあと強気に「馬鹿みたいな終わりに涙を流す価値はないわ」と言っていますが、本当のところはどうなんでしょうか。

「涙を流す価値はないわ」は裏を返せば涙を流したい気持ちをこらえているようにも聞こえます。

どこか投げやりのような、苦しさを紛らわすように言っているようなセリフにも聞こえる気がします。

Aメロでは失恋した状況を振り返りながら、自分にこんなことでめげるなと言い聞かせている場面なのではないでしょうか。

1B

幕は降りて 長い拍手も終わって

なのに私はなんでまだ見つめているの

back number, 冬と春

Aメロからの話ですが、おそらく失恋までの過程を劇のように振り返っているのだと思われます

そしてBメロで「幕は降りて」ということでその振り返りが終わったのでしょう。

「なのになんで私はまだ見つめているの」は実際には劇を見ているわけではないので比喩ですね。

失恋の前をいつまでも振り返ってしまうことを「まだ見つめている」と表現されているとすれば、この部分は”もう終わった恋愛をどうしてまだ私は引きずってしまうのだろう”といった嘆きに近いものだと思います。

切なさがさらに増していくようなBメロです。

1サビ

嗚呼

枯れたはずの枝に積もった雪 咲いて見えたのは あなたも同じだとばかり

嗚呼

春がそっと雪を溶かして 今 見せてくれたのは 選ばれなかっただけの私

back number, 冬と春

「嗚呼」という嘆きからサビが始まるのがすごくいいですね。

サビではこれでもかというほど比喩が使われていますが、比喩の中身自体はわかりやすく聴いていても理解できたのではないでしょうか

曲名も「冬と春」とあるように、サビでは冬から春にかあ割る場面と失恋した状況を重ね合わせて描かれています。

「春がそっと雪を溶かして」見せてくれたものが「選ばれなかっただけの私」というのは切ないですね。

春が来て雪が解ければ明るい未来が待っていると信じていたのに、実際に出てきたのは「選ばれなかった」という悲しい事実。

私たちの普通の感覚では春が来て雪が解ければ、梅や桜が咲いて華やかな季節が登場するイメージがあります。

ですがここでback numberはあえて雪が解けても待っていたものを悲しい現実とすることで、私たちの持つイメージとのギャップがあってより衝撃を大きく感じる気がします。

この歌詞の部分で心を揺さぶられた人も多いのではないでしょうか?

2A

あんなに探していたのに なぜだかあなたが持っていたから

おとぎばなしの中みたいに お姫様か何かになれるものだと

back number, 冬と春

2番では別れてしまった相手への想いがつづられています。

「おとぎばなしの中みたいにお姫様か何かになれるものだと」という歌詞からは、上手く成就できると思っていたのに上手くいかなかったやるせなさをひしひしと感じます。

上手くいかなかったときに上手くいっている物語などを見ると「現実はそんなうまくいかないんだよ!」とどこにもぶつけられないような気持ちを感じることもありますが、そんな気持ちがイメージできる箇所となっています。

2B

面倒くさくても 最後まで演じきってよ

ガラスの靴を捨てた誰かと 汚れたままのドレスの話

back number, 冬と春

「ガラスの靴を捨てた誰かと、汚れたままのドレスの話」というのはシンデレラのオマージュでしょう。

Aメロでおとぎ話という単語が出てきましたが、さらにそれを具体化した形ですね。

シンデレラではガラスの靴を王子が拾って、汚れたドレスから王子と結婚して華やかな生活を送るようになります。

その逆をこの曲では歌っているのでしょう。

恋愛がうまくいかず、いわばシンデレラでガラスの靴が拾われずに汚れたドレスを身にまとう元の生活に戻ったような感覚。

それでも生きていかなければならない、立ち直らなければいけないという気持ちを「最後まで演じ切ってよ」と1番に続いて劇にたとえて表現しています。

2サビ

嗚呼

冬がずっと雪を降らせて 白く 隠していたのは

あなたとの未来だとばかり

嗚呼

春がそっと雪を溶かして 今 見せてくれたのは

知りたくなかったこの気持ちの名前

back number, 冬と春

1番のサビに続いて冬と春にたとえた情景が歌われています。

「雪を降らせて白く隠していた」ものは、上手くいっているときは明るい未来、すなわち「あなたとの未来」だと思ってしまいます。

ですが実際には「知りたくなかったこの気持ちの名前」でした。

この気持ち名前というのは様々な単語が想像できますが、ぜひ聴いている皆さんそれぞれ何が入るか想像しながら聞いてみてください。

D

似合いもしないジャケット着て 酔うと口悪いよねあいつ

「でも私そこも好きなんです」 だって

いい子なのね でもねあのね

その程度の覚悟なら 私にだって

back number, 冬と春

Dメロでは諦めきれない想いがあふれてきています。

悪い部分すら認めてくれるほど、恋人の新しい相手もいい子だったことが分かっても、それでも諦めきれない。

その新しい相手程度の覚悟なら私も持っていたのにという思いが「その程度の覚悟なら私にだって」という部分からにじみ出ています。

そして最後の大サビに向かっていくのです。

落ちサビ

嗚呼

私じゃなくてもいいなら 私もあなたじゃなくていい

抱きしめて言う台詞じゃないね

back number, 冬と春

最後の大サビの前に落ちサビが入ります。

「私じゃなくてもいいなら私もあなたじゃなくていい」というセリフはおそらく強がっているのでしょう。

強がって何とか乗り越えようとするも、なんか乗り越えられない葛藤が伝わってきます。

ラスサビ

嗚呼

枯れたはずの枝に積もった雪 咲いて見えたのは あなたも同じだとばかり

嗚呼

春がそっと雪を溶かして 今 見せてくれたのは

選ばれなかっただけの私

ひとり泣いているだけの あなたがよかっただけの私

back number, 冬と春

ラストでは1番のサビが繰り返されます。

改めて切なさを感じさせてきますね。

「ひとり泣いてるだけの あなたがよかっただけの私」という最後のフレーズからは、どんだけ強がっても覆せなかった本当の想いがこぼれているのだと思います。

どれだけ大したことない恋だったと言い聞かせても、結局諦めきれない想いは消えなかったのでしょう。

最後まで切ない歌詞でいっぱいの曲でした。

「冬と春」は春という季節のイメージをガラッと変える!

今回はback numberの『冬と春』という曲の歌詞の意味について解釈してきました。

春の歌なのに切なさが漂う斬新な楽曲のように感じました。

何のタイアップでもないのに凄く話題になっているのはこういった新しい視点も関係しているのかもしれません!

ぜひ何度も聞いてください!

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