今回は、マンガ最新刊でついに判明した子翠の正体についてまとめていこうと思います。
想像をしていた以上にいろいろな顔を子翠が持っていたことを知って驚きました。
アニメだと2期第2クールを見終わっていない方はネタバレになる可能性があるので注意してください!

子翠の正体は楼蘭妃

衝撃の展開でした。
なんと子翠の正体は上級妃の一人、楼蘭妃だったのです。
楼蘭妃といえば、阿多妃にかわって上級妃の四妃に入った妃で子昌の娘でした。
楼蘭妃が初登場したのは5巻なので、かなり長い時間をかけてようやく楼蘭妃の謎が解明した形です。翠苓の仲間ではないかと思っていましたが、それと同時に楼蘭でもあったとは驚きです。
では、詳しく子翠の正体やいままで張り巡らされていた伏線についてまとめていこうと思います。
楼蘭妃の血縁関係

楼蘭妃は子昌と神美の唯一の子にあたります。
皇帝と対立気味の、子の一族の重要な人物という立ち位置です。
ちなみに、姉と慕う翠苓は子昌と大宝の娘の間にできた子供だと思われます。
壬氏が「医官とともに行方不明になったその娘がもし生きていたならば」と言っており、その娘が子供を産んだことを暗に示しています。
そのため、楼蘭(子翠)と翠苓は異母姉妹という関係になります。
子翠という名前は、もともとは翠苓につけられていた名前で、翠苓を慕う意味からも偽名に採用していたと推測できます。
楼蘭妃が派手な服装でいたわけ
楼蘭妃が毎回派手な服装や化粧でいたのは、三つ理由があると考察できます。

子翠として行動するため
一つ目の理由は子翠として行動しやすくするためでしょう。
毎回違った服装、そして素顔が分からないような化粧を施すことで、もとの姿の子翠であるときに楼蘭妃であると分かりにくくなり、単独行動がとりやすいと考えたのでしょう。
おそらく楼蘭は妃としての仕事だけでなく、翠苓と接触したり秘密の脱出ルートの確認をするなどの仕事もあったと思われます。
その際に妃の姿で動くのは危険すぎます。
もし見つかった場合に、謀反と見られてもおかしくありません。
子翠の姿で裏で工作をするために、楼蘭は逆に派手な格好をしていたのだと思われます。
これは実は園遊会での猫猫と全く逆の状況になっています。
- 園遊会で派手な化粧と服装になって猫猫だと察知されない
- 常に派手な服装と化粧の楼蘭妃なので、化粧をとり女官の格好になれば正体がばれない
実は園遊会の猫猫が楼蘭妃の正体を見破るヒントになっていたなんて思いもしませんでした。
逃走しやすくするため
二つ目の理由としては、逃走しやすくするためです。
派手な化粧を常にしていて毎日のように雰囲気を変えることで、楼蘭は皇帝でも見分けがつかなくなることがあるほどの変わりようでした。
逆に言えば、急に楼蘭以外が楼蘭のふりをしたとしてもばれにくくなります。
本編では壬氏の鋭さから楼蘭ではなくなっていることに気づきましたが、壬氏がいなければまだ気づかれていなかったかもしれません。
おそらく楼蘭は、本国と子一族の間に何か起こりそうだということを察知しており、もしもの時のために逃げれるように細工していたのだと思います。
読者をだますため
作中とは関係ないですが、読者をだますという理由からも楼蘭妃が毎回雰囲気を変えているという設定を導入したのだと思います。
楼蘭編のあらすじを作るにあたって、猫猫が深く関与するためには楼蘭と猫猫の間に直接的なかかわりが必要でした。
一方で、楼蘭と猫猫が直接近づいていくのでは意外性が低いです。
仲良くしていた女官が実は楼蘭だったという展開のほうが衝撃が多く、読者を引き込めると思います。
実際、子翠が楼蘭だった時に私自身もとても驚きました(笑)
楼蘭のセリフがいままで一つもなかった理由
振り返ってみると、実は楼蘭のセリフはいままで一つもありませんでした。
これも、子翠が楼蘭であることを隠すために必要だったのだと思います。
猫猫に楼蘭の声が聞かれてしまうと、子翠と同じ声だとバレてしまいます。
見た目をどれだけ変えていようと、声までを完全に変えることは一苦労でしょう。
そのような理由から楼蘭のセリフはなかったのだと思います。ここまで計算されていたとは流石です。
また、子翠のときと楼蘭のときでおそらく大きくキャラを変えていると思われるので、二つの役のギャップを引き立たせる理由も含まれると思います。
子翠が楼蘭だという伏線
また、様々な場面で子翠の正体が楼蘭であるということが伏線として出されていました。
今一度その伏線たちを振り返っていこうと思います。
隊商が今回が初めて
隊商が来る回で、子翠は
薬屋のひとりごと9巻より 毎回こんなお祭り騒ぎなの?
と反応しており、毎年来る隊商が初めてだとわかります。
猫猫はそれに対して子翠は
楼蘭妃の入内と共に入ってきたとしたら来て半年くらいかな
と推察しています。
今思えば、この時点で子翠は楼蘭妃と何かの関係性があるかもしれないことがほのめかされていました。
まあ実をいうと子翠自身が楼蘭妃本人なのですが…
皇太后から隠れる
道で猫猫と子翠が話しているとき、皇太后がやってくると子翠は陰に隠れました。

今思えばこれも伏線でした。
皇太后なので、楼蘭と何回か会っている可能性も高いです。
子翠の姿で外を出歩いていることがばれれば、楼蘭は何かしらの仕打ちを受ける可能性も考えられるでしょう。裏切りととられるかもしれません。
そのような理由からとっさに隠れたのだと思われます。
横顔に見覚えがある
怪談の集まりのときに、猫猫は子翠の横顔を見て
薬屋のひとりごと12巻より あの横顔 なんか見覚えがあるような
と思っています。
当時は翠苓との関係性をほのめかす描写だと思っていましたが、実はもう一つ意味があります。
もちろん子翠が翠苓と血縁であるという暗示もあるのですが、楼蘭と猫猫は以前講習会で一度会ったことがあることから、子翠が楼蘭と同一人物であるという伏線でもあるのではないでしょうか。
とはいえ、このセリフから楼蘭とつなげた人は多くなかったと思いますが、伏線とも取れると思います。
氷菓の回で突然現れた
楼蘭妃に持っていく氷を小欄が落としてしまった氷菓の回。
この回の最後に、突然子翠がやってきます。

当時は翠苓と会うために近くにいたのではと考察しましたが、最新刊まで読むと別の捉え方もできると思います。
どういうことかというと、取り寄せていた氷がなかなか来ないことを不審に思った楼蘭が、子翠の姿で様子を見に来たところ、氷は落ちてしまっていて猫猫が必死に代替品を作っていると聞いて、様子を見に来たのではないでしょうか。
忘れがちですが氷菓の回のきっかけは楼蘭妃が所望したという点から始まっており、楼蘭編の本格スタートを予期させるような回であったと今思うと感じられます。
楼蘭編の展開に期待
今回はついに判明した子翠の正体についてまとめてきました。
子翠が翠苓の正体も判明し
壬氏vs楼蘭を筆頭とする子一族
という対立構造がはっきりとしました。今後どのように話が展開していくか楽しみです!
今回はここまでお読みいただきありがとうございました!